これもおなじみ、お題を頂いて即興で小噺を作るおあそびです。
「芝浜」「酔っ払い」「財布」のような三題噺も良いかも。 |
「猫の調子はどうだい。」 「にゃんともない。」
「あのおばはん。ケンタッキーフライドチキンの店にいちゃもんつけとンで。」 「揚げ足を取ってンねやろ。」
「死後の世界はどんな所だ?」「あのよ〜」
「お母さん、寄席行きたいな」 「寄席は、よせ」
「双子のまな・かな姉妹ってよく似てますねえ」 「確か似」
「コークハイっておいしいけど酔っちゃいますねえ」 「そりゃ、そうだ」
「このふんどし、息子がポロポロ出ていけねえや」 「またかい」
「先生、私の身体そんなに悪いんですか?」 「ああ、胃肝臓」
「王子さまは白鳥にされた姫に、知らん顔をして去っていきました。」 「薄情だな。」
「浅瀬に迷い込んでかわいそう、全身傷だらけだよ」 「チオナガスクジラ」
「巨人の重量打線、阪神投手陣の変化球攻めに困っています。」 「手玉に取られとるで。」
「日本の常任理事国入りについて委員会を開きます。」 「中国の意見は聞かんでイインカイ。」
熊 「隣の家に塀が出来たよ」 八 「垣根 あれれ!!」
「笑福亭鶴光が言った一言で世界が動いたぞ」 「鶴の一声か」
「おい、にわとりが手を叩いているぞ」 「カシワデだなァ」
「ボスが太鼓叩いているぞ」 「ドン」
「阿部なつみがテレビで何か食べてるぞ」 「ぱくり」
「アイツは彼女を妊娠させたらしいな」 「いや、本人はヒニンしてるぞ」
「女郎さん方は大変だろうなァ」 「くろうとしてるよ」
「いらっしゃいませ。お求めはどんな石鹸で?」 「へえ、髭を剃る時使える洗濯石鹸をください。」
「今度の地震はユーラシアプレート内での断層のずれが原因だって」 「げんかいにきていたんだね」
「温泉に入って、電話しても大丈夫なの?どこの携帯なの?」 「auだな」
「本人と同じサイズのパネルを用意してください」 「どうすんだい」
「毎日毎日ハングライダーで飛んで遊ぶとはとんでもないやつだ」 「いやとんでいるんだよ」
「元モーグルの選手のアナウンサーが公然Hだって」 「それだよ、報道陣がさっとうやたえ」
「アルコール依存症が増加しています。」 「一杯いるね。」
「以前、女子アナのタレント化ってなんて言ってたっけ?お前知らないよな。」 「アナドルな!」
「七味のビンには何も入ってへんがな。」 「から〜。」
「地震がありました。」 「心配で気持ちが揺れ動いています。」
「このまま進むと他国の水域にはいってしまう。引き返せ。」 「了解(領海)です。」
「次期オリンピックは、ぜひ我が市でやりたいものだな。」 「招致しました!」
「熊本県にある周りが山に囲まれた山って何だっけ?」 「あっそ。」
「今後一切、百姓どもは米を食すべからず。雑穀のみ食すのじゃ。よいな。」 「ひえ〜。あわをくらうだよ。」
「監督、いままで僕が守っていたセカンドを新人にやってしまって、僕のポジションは、どこになるんですか?」 「えっと、ポジション、もうないや(内野)……」
「私は一人娘なんで、結婚したら、私の方の籍に入っていただけます?」 「ようし!」
「雑草の臭いを嗅いでみよう」 「くさっ!」
「アイドルの井上、24歳だって」 「わか!」
「酔っぱらってるな。ウィスキーのソーダ割りでも飲んだんだろう」 「ハイ」
「はい、そのソオズ牌アタリ!」 「くそぉ!」
「三萬きって、九連宝燈に振り込むとは情けない。」 「気持ちがサンマンだよ。」
「テストの成績悪いのは、たまたまだよな!?」 「ノウ。」
「おお寒い!あそこに見える白い鳥、なんて言ったけ?」 「ハー、ハー、ハクチョン!」
「北国屋さんより答が多くできたな」 「吉原、吉原(なかなか)大変だった!」
「ボクシングの選手はどうだったい?」 「健闘(拳闘)してたよ」
「刺身に梅肉つけてごらんよ。どうだい?」 「うめぇー」
「新人の刑事、身長192もあるんです」 「デカ!」
「返事編の良い答えできましたか」 「ちょっと、返事、変……」
「この船は南極観測に行くんですか?」 「そうや」
「この塩せんべい、うまいよ」 「そうか」
「ちょっと、このネズミ酔っぱらってるよ。何のんだんだろう?」 「チュウ!」
「犬は何匹いますか?」 「ワン!」
「ちょっと、兄さんのせがれ、呼んどくれ」 「オイ!」
「この、インドカレーに付いているの、何ですか?」 「ナンでしょう」
「そこの大喜利でおいしい答えを連発するあなた、 カメラのシャッターお願いします。・・・ さあ、お願いします。」 “カッチャン!”
「火山の絵を書いてくれるかな?」 「火口(書こう)かな」
「ハローウィーンの衣装貸してくれ」 「かそう、かそう」
「ここの仏壇どうしよう?」 「ほっとけ、ほっとけ」
「草を刈りたいので鎌を貸してくれ」 「かまはない」
「引っ張りな!引っ張りな!」 「はなせばわかる」
「ここを台所にリフォームしてもいいかしら。」 「勝手にしろ。」
全部どこかにありそうで・・・・あったら、ご勘弁を! 「君には金、銀、銅の中から金と銀を上げよう。」 「どうも。」
「ブランディ飲み過ぎじゃないか。」 「ウイ。」
「あなたは神を信じますか。」 「イエス。」
「やあ、ついてるね。」 「うん。」
「あいつに酒飲ましたらどうなるか知ってるか。」 「ハイ。」
「臭いなぁ、おまえか。」 「へぇ。」 |
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ドルで稼いどる。
コートを買いに行こうと思う。
百川の下げをかりて。 粗忽もの、出かけた帰り東武線に乗るつもりが、総武線にのってしまう。なんとか家についた粗忽もの。おかみさんにそのことを言うと怒られる。しかしかれは反論した。 「東武と総武、たった一字のちがいだ。間違えるのも無理はない。」
「おーい、大変だ、大変だ!」 「どうしたんだ?」 「どうしたって、大変なんだよ」 「だから、何がたいへんなんでえ?」 「ええーと……何が大変だか忘れちまった」 「お前は慌て者だから、もっと落ち着かなくちゃいけねえや」 「どうしたら落ち着けるかねえ?」 「待ってろ、今、お茶を沸かしてやるから」 「あ、お茶飲みゃ、落ち着くかねえ」 「そりゃあ、落ち着くよ。まってな、今、入れてやるから。火を付けてと……」 ドッカーン!! 「あ、思い出した、ガスレンジが壊れていて、爆発するから使うなって……」
八っあん 「熊さん 足元にどぜうがいるらしいぜ」 熊さん 「じゃあ 八っあん 粗忽ついてくれ」
助さん 「八平さん酒でも飲もうか」 うっかり八平 「飲もうと思ったら 樽の酒が底付(粗忽)いた」
主人「おおい、定吉。壺を買って来い。銭はこれだ。」 定吉「分かりました。…行って来ました。」 主人「ご苦労だった。あれ、壺はどうした。」 定吉「へえ、表の壺屋に行ったんですけどね、口がない上に下に穴まで開いてつかえないと思って買って来ませんでした。」 主人「口がなくて下に穴が開いている?変な壺だな。見てこよう。」 と、壺屋に行ってみたら壺が逆さにしておいておりました。
八「カカアの奴、どこへ行ったんだ。」 熊「ただいま!」 八「おまえのうちはとなりだ。」 熊「いけねえ。またやっちゃた。」 熊「ただいま!」 女「熊さん、あんたのうちはとなりだろ。しょうがないねえ。ところでうちの人見なかった。」
これは、幕末のころのお話でございます。 「お代官様どうしました。血相を変えて」 「いや。驚いたわえ。越後屋。その方も知っておろうが、新撰組に渡す密書じゃが」 「へえ。食べられたので。」 「馬鹿言え。そうではない。あの密書を巡って、鞍馬天狗なる正体不明の者がねらっておるというではないか。」 「へえ。天狗ですね。あの黒尽くめの曲者で。そいつが食べてのですか。」 「・・・お前なあ。なぜ、そういうリアクションをするのじゃ。・・・わしもてっきりそいつが来ると思いかねてより、用心して居たのじゃ。」 「ところが、それを弥七に食べられる。」 「そうではない!いいかげんに同じパターンから離れい!・・・たった今その密書を奪いに来たのじゃ。」 「えっ!天狗ですか。」 「それが、そうではない。異国の曲者じゃ。名を何と申したかの。おおそうじゃ。ゾロとか言うておったわ。」 「へえ!しかしなぜ。異国の曲者が来るのですか。」 「わしも驚いたが、どうも粗忽な奴らしくてのう。始めは剣を身構えておったが、ああしまった。出る場面を間違えたとか申して、窓から軽業もどきにひらりと身を翻して逃げたわ。」 「異国の奴ながら粗忽者ですね。そう言えば、近所に悪いエゲレスの商人がいるので、まちがえたのでしょう。」 「わしも追いかけて、狼藉者出会え出会えと叫びながら窓から見たら、その曲者め、よっぽど急いでいたと見えて、塀の忍び返しに己のマントを引っ掛けて逆様になっておるではないか。きゃつの身は軽いが羽織っておったマントが大き過ぎて忍び返しにかかったと見える。やがて部下がかけつけてきゃつを捕まえようとしたが、敵もさるもの、隠し持っていた弾幕で姿を消したのじゃ。」 「いやあ。それは危ないところでしたな。しかし、にげようとしてさかさになるとは。」 「ううむ。トンマなやつじゃのう。」 ご退屈さまで。
「おい、おっかあ、大変だ! 今度こそ脚が片っぽ短くなっちまった!」 「お前さん、おおかた又、下駄と草履履いてるんだろう!」 「バカ言っちゃいけねぇ! いくら俺だって、同じ間違いを二度繰り返すものか! ちゃんと下駄を二つとも履いたよ!」 「いやだねぇ、お前さん…… 二つとも左足に履いて、右足は裸足だよ!」
昔はコギャルで今コギャグ。ほんに私は屁のようじゃ。 粗忽の神 「神様お願いです。これ以上生きててもしょうがありません。神のもとにお召しくだ さい。」と祈って床についた。朝いつものように目が醒めた。着替えようとパジャマ を脱ぐと紙のオシメを充てていた。
「今度の伊勢参り楽しみだな」 「お前は粗忽だから心配で、荷物は大丈夫だな!」 「ほれこの通り準備万端だ」 「キップは?」 「キップだってこの通り」 「え! そこ津だよ」
一号「えーと、具を入れてスープのもとを入れてお湯を入れる....。」 二号「おい、一号。ラーメンと焼そばの作り方を間違えてるぞ。」
男「ああ、よく寝た。きょうでおいらも二十歳か!」 女「おはよう!」 男「はい、おはよう。ところで、あなた様はどちら様で?」 女「20年にもなるのに、朝起きるたびにこれだよ。」 男「おーおー、そうかそうか! 勘弁してくれ、おっかさん。」 女「いい加減におし、女房だよ、おまえさんのツレアイだよ。」 男「冗談言っちゃいけねえ。おめえみてぇな年増と誰が結婚なんかするか。」 女「どうしょもないね。顔でも洗っておいでよ。」 男「言われなくても洗ってくるよ。」 男「誰だい。洗面所の鏡に親父の写真貼った奴は?」
「おい、与太郎!。車を運転しながらケータイなんか話してちゃアブナイだろう。」 「大丈夫ですよ。ご隠居。」 「いやいや、お前みたいな粗忽者は1つのことしてれば十分だ。」 「ああ、それでソーコーツーのケータイ使用は禁止ってんですね。」 |
「お祝いの花束はバラだけじゃよくないぞ。バランスを考えないと」
「おや?にやけた面しやがって、薔薇の花なんざ抱えてどこへ行くんだい?」 「へへ、兄貴、お花ちゃんのとこに行くんだ。今日こそ、口説き落とそうと思ってさ。」 「ほう。1、2、3,4,5,6本と、いっぱいあるじゃねえか。俺も愛しのお富ちゃんのとこに行こう。1本くれよ。」 「今から会いに行くのに、なんか参考になることを教えてくれたら、1本くらいあげてもいいすよ。」 「もちろん、そのお花ちゃんは独身なんだよな。もう何回も口説いてるのかい?」 「ええ、ちっとも煮え切らなくて。今日も、うだうだ言うようだったら、こっちから振ってやろうと思ってるんすよ。」 「いいか、振袖は、娘時代にしか着れねえ。既婚女性は留め袖を着るんだ。」 「何をやぶからぼうに。俺だってそんなことぐらい知ってるよ。」 「フラレタ って言うが、本来は 着物の袖を振られた という意味なんだ。昔は女性は愛情表現を言葉に出しちゃあいけなかったから、言い寄ってきた男が嫌いなら、袖を振ることでその意思表示をしていた。」 「へ〜、そうなんだ。結婚したらそんな意思表示をしない、いや、してはいけないから留め袖ってわけか。」 「だから女が、あの人にフラレタとか、おまえがフッテヤルって言うのは本来の語源からはありえないことなんだ。わかったか?」 「へ〜、そ〜なんだ〜。あっ兄貴!・・・見事に 1本取られたよ。」
「先週の日曜日は母の日だったね。」 「そうだったね。ところでおめえはおっかさんに何かあげたのか?」 「おう、カーネーション買おうと思ったんだけどな、あいにく売り切れてやがってよぉ。」 「そうそう、横丁の花屋。俺もカーネーション買おうと思ったら売り切れときやがった。しょうがねえから薔薇の花を買って贈ってやったんだ。」 「へぇ、薔薇の花?」 「カーネーションの代わりなんだけどな。そしたら母ちゃん、年甲斐もなく喜んでやがんの。」 「へ〜、そいつはいいことしたな。俺も薔薇の花にしとけばよかったよ。」 「ふ〜ん、で、おめえは何贈ったんだ?」 「いやな、花屋の前にある洋品屋が目にへえったんだよ。」 「花屋の前ってぇと・・・あそこは洋品でも下着屋じゃねえか。」 「そうなんだよ。フラフラ〜っと中入っちゃったんだ。」 「この助平! で、どうしたんだ。」 「ハッと気がついたらブラジャー持ってたんだよ。周りの女どもみんな俺のこと見てやがって。しょうがねえからよ、『母の日のプレゼントです』って言って、買ってきて母ちゃんに渡したんだよ。」 「へ〜、でどうなった?」 「『まったく、お前の助平は誰に似たんだろうねぇ。』なんっつって放り投げやがんの。そうしたら、奥からド助平親父が『呼んだか〜』って出て来やがってさぁ。」 「来たな、助平の元締め。」 「ブラジャー見つけてニヤニヤ笑ってやがんの。」 「丁度良かったじゃないか。それ、父の日のプレゼントにしちゃえば。」 「いくら助平親父とはいえ、そんなものあげられるかい。」 「いや、ブラジャーだけに、父あてじゃねえか。」
「教授、邪ま台国の謎を追って九州まで来ましたねえ。二人で発見した壁画は、本当に卑み呼の絵なんですか?」 「私は、卑み呼は日の巫女で、天テラス大御神と同一人物だと思っている。この肖像画の背景に薔薇の花が描かれているだろ?」 「あと天テラス大御神が薔薇を愛していた証拠をみつければ、一歩前進ですね。でも、青い薔薇って変ですよ。」 「卑み呼が死んだ24X年には日食があったことがわかっている。天テラスの岩戸隠れと重なるんだ。でも、青い薔薇とはなあ。」 「薔薇は万葉集にも出てくるから、太古からあったんだけど。あれ?これ青い薔薇じゃなくて青カビですよ!」 「ほ、ほんとだ!まずい、管理不足を問われる。削り取るぞ!なに、これくらい私でもできるさ。」 「だめですよう。報告しましょうよう。簡単に取れませんよ。もう、頑固なんだからあ。」 「頑張るぞ。最近のニュースを見たろ?遺跡は維持(意地)が大切なんだ。」 「そんな洒落を言ってないで。あ〜あ、全部剥がれ落ちてしまったよ。教授、どうするんですか?また埋めちゃうんですか?」 「幸いこの壁画はまだ誰も知らない。我々は、邪ま台国畿内説の神を追って、滋賀にいたことにしよう。」 「でも教授、滋賀に邪ま台国の神様がいたって根拠があるんですか?」 「天テラスは、近江神だ。」
「きれいな女の人のたとえで、『立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花』ってのがあるけど、なんで薔薇の花は使われてないんだろう?」 「たくましい男の人が使ってるからさ。」
「え-ではただいまより全日本切花連絡協議会定期総会をおこないます。私は今回司会のフリ−ジャです。100対0で勝ってる試合も不利-じゃあ−なんて・・・・コホン、議事をすすめます。今回は白薔薇さんよりの動議です。では白薔薇さん、どうぞ。」 「皆さんこんにちは、白薔薇です。皆さん、ばら色ってどんな色だと思いますか、そう、鮮やかなくれない、淡紅色です。わたしは薔薇です。でもばら色ではありません。これはおかしいと思いませんか?みなさん!」 「でも薔薇のイメ−ジは、赤だよな昔から。」 「カ−ネ−ションさん、あなただって白も赤もあるじゃないですか?私どもは薔薇戦争の昔から白い薔薇は世に認められていたんですよ、。」 「薔薇戦争って、白薔薇のヨ−ク家が負けたんだよね、たしか、、」 「・・・ガ−ベラさん、余分なこといわないでください。」 「静粛に、で、白薔薇さん、これからどのようにしていきたいのですか?」 「ばら色には白もあるので、これからは赤のばら色白のばら色ピンクのばら色といちいち言い分けてもらうことを提案します。」 「めんどくさいよ、薔薇は薔薇で全部一緒でいいじゃない、一本ずつより花束にしたほうが豪華だし。我々菊はそんなことはいわないぞ!」 「束なんてだめだめ。わたしたち、バラです。」
「おまえ、結婚するんだって、しかも相手はとびっきりの美人ときてる。どうやって口説いたのか教えてくれよ、」 「じゃ、特別に教えてやるけど、他でいうなよ。それからこれは俺がやって成功したけどおまえがやって成功する補償はしないからな。それでよけりゃ、教えてやる。」 「わかった。他言はしないし、俺がやって失敗しても文句は言わない。さあ、教えてくれ。」 「薔薇の花束を贈ったのさ。」 「それだけ?」 「それだけ。でも、タイミングがある。彼女の誕生日に、彼女の年ひく1本の真っ赤な薔薇を贈るんだ。『誕生日おめでとう、君の年の分だけ僕の愛を送ります』ってメッセ−ジつきで。」 「あっまぁ〜〜〜い!ってだれかの真似になるからやめとこ。ん、なんでひく1なんだ?」 「そこがおんなごころってものさ。」 「なるほど、さっそくおれもやってみよう。」 数日後・・・ 「どうだった、首尾は?」 「ふられた、、、」 「なんで?薔薇アレルギ−の子だったか?」 「いや、花屋へいって薔薇を買おうとしたらとっても高かったんで、代わりに黄色い菊を買っていったら、お墓参りみたいでいや、だって。」 「あたりまえだろ、真っ赤な薔薇だから価値があるんだ。せっかくおしえてやったのに。」 「あ〜あ、きく(ン)じゃなかった!!」
「さいたねえ」 「さいたさいた。バラバラになっちゃった」
「おい、こんどのお題は『薔薇の花』だそうだ。面白い噺を考えようぜ。」 「っていうか、おれ、よめない。」 「・・・ばかの花なら良かったかも。」
「いい天気だねえ。浮かんだぞ!五月晴れ 姪(めい)が喜ぶ 薔薇の花 どうだ?」 「また兄貴の下手な俳句が始まったよ。どんな意味なんですか?」 「5月といやあ薔薇じゃねえか。姪は掛詞になっている。わかんねえか?ともかく今から薔薇を見に行こうぜ。」 「行ってもいいけど、俺の田舎じゃあ薔薇は4月なんだよね。なんか気が抜けるけど、行きますか。」 「んなわけねえだろ?薔薇といったら皐月、5月だ。お前勘違いしてねえか?ま、いいや、行こうぜ。」 「いや確かに4月だったって。とりあえず行こうか。でも、すっきりしねえな。4月だったような・・・」 「お前もしつこいねえ。5月だっての。行くぞ!なんだったら、そこに立ってる棟梁に聞いてみるか?」 すると一部始終見ていた棟梁が、 「四の五の言わずに、さっさと行け!」 「
「玄さんに、熊さん、獏さん、3人とも手に薔薇の花を持って、お通夜の帰りみたいな顔をして、どうしたんだ?」 「ご隠居さん、実は俺たち、八百屋のお花ちゃんにこの中で誰が好きか、思い切って聞きにいったんですよ。」 「薔薇の花を一本づつ持って愛の告白というやつか。若いというのは羨ましい。で、射止めたのは誰だ?」 「それが、3人とも振られちまったんですよ。なんでも、歌舞伎の団十郎が好きだって言われて。」 「はは、団十郎が相手ではなあ。でもお前たち、薔薇一本ってのが良くなかった。やはり贈るなら花束だろう。」 「俺たちみてえな3人と歌舞伎役者ですよ。束になってもかなわない。」
「よう、あいつ様子がおかしくないか。」 「朝からあの調子なんだよ。さっきそばに行ったらバラとかロースとか言ってたから、肉でも食いたいんじゃないかね。」 「あぁそうか! じゃあ帰りにでも焼肉食いに行くか。」 「そうだな。じゃあお前誘ってこいよ。」 「よう、帰りに焼肉食いにいこうぜ。水臭いな肉食いたいなら言ってくれれば良いのに。」 「え、肉なんか別に食べたくないよ。」 「またまた。朝からバラがどうとかロースがどうとか言ってたじゃない。」 「違うよ花のバラだよ、英語で言うとローズ。」 「あぁそうか! 俺もなんか変だなと思ってたんだよ。で、そのバラの花がどうしたのさ。」 「ここだけの話しだ笑うなよ。昨日、隣に引っ越してきた女に一目惚れしたんだ。」 「はぁなるほど、それで。」 「譬えるならそうバラの様な華やかさ、きっと性格も良いに違いない。」 「いや、バラだけに棘があるんじゃない。」 |
「歌手たちの好物は、カシューナッツだろう」 |